投資リスク

6.税制に関するリスク

(イ)導管性の維持に関する一般的なリスク

税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。導管性要件のうち一定のものについては、営業期間毎に判定を行う必要があります。本投資法人は、導管性要件を継続して満たすよう努めていますが、今後、本投資法人の投資主の減少、分配金支払原資の不足、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない営業期間が生じる可能性があります。現行税法上、導管性要件を満たさなかったことについてやむを得ない事情がある場合の救済措置が設けられていないため、後記(ニ)に記載する同族会社化の場合等、本投資法人の意図しないやむを得ない理由により要件を満たすことができなかった場合においても、利益の配当等を損金算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。

(ロ)税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク

平成21年4月1日以降終了した営業期間に係る導管性要件のうち、租税特別措置法施行令第39条の32の3に規定する配当可能利益の額又は配当可能額の90%超の分配を行うべきとする要件(以下「支払配当要件」といいます。)においては、投資法人の会計上の税引前当期純利益を基礎として判定を行うこととされています。したがって、会計処理と税務上の取扱の差異により、本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の税引後当期純利益)が減少した場合、又は90%の算定について税務当局の解釈・運用・取扱いが本投資法人と異なる場合には、この要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性があります。

(ハ)借入れに係る導管性要件に関するリスク

税法上、上記の各営業期間毎に判定を行う導管性要件のひとつに、借入れを行う場合には機関投資家(租税特別措置法第67条の15及び租税特別措置法施行規則第22条の19第1項に定めるものをいいます。以下本「⑥税制に関するリスク」において同じです)のみから行うべきという要件があります。したがって、本投資法人がなんらかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(ニ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク

各営業期間毎に判定を行う導管性要件のうち、営業期間終了時に同族会社のうち、租税特別措置法施行令第39条の32の3に定めるものに該当していないこと(発行済投資口総数又は議決権総数の50%超がひとりの投資主及びその特殊関係者により保有されていないこと)とする要件、即ち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる営業期間が生じる可能性があります。

(ホ)投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク

税法上、導管性要件のひとつに、営業期間末において投資法人の投資口が機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資法人の投資口が50人未満の投資主により保有される(機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。

(ヘ)税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク及び支払配当要件が事後的に満たされなくなるリスク

本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することがあります。また、平成21年3月31日以前に終了した営業期間については、投資法人の会計上の利益ではなく税務上の所得を基礎として支払配当要件の判定を行うこととされていたため、上記更正処分により会計処理と税務上の取扱いに差異が生じた場合には、当該営業期間における支払配当要件が事後的に満たされなくなるリスクがあります。現行税法上このような場合の救済措置が設けられていないため、本投資法人が当該営業期間において損金算入した配当金が税務否認される結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。

(ト)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク

本投資法人は、本書の日付現在において、一定の内容の投資方針を規約に定めることその他の税制上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産取得税及び登録免許税の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更され若しくは軽減措置が廃止された場合において、軽減措置の適用を受けることができなくなる可能性があります。

(チ)一般的な税制の変更に関するリスク

不動産、信託の受益権その他投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に係る利益の配当、資本の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。